エ　付言するに，非器質性精神障害等に関し，精神医療分野においては，症状固定について相当な論争が繰り広げられているのは周知のことである。その原因は，非器質性精神障害は治療をすれば治るということが大前提になっていることから，障害認定をするのに相当な抵抗があったためである。このことは，いかに症状固定という概念が医学用語ではないにしろ，賠償理論との整合性から医学的見地に基づいた損害理論が展開されなければならないかを物語るものである。

　（甲４ないし６，８，１０，１３，１５，１６，１８，２６，２９，乙６，７，２３）

　｛（351万8200円×395日÷365日）＋（351万8200円×366日÷366日）＋（351万8200円×330日÷365日）｝×0.35＝367万7241円

　　　イ　他方，被告Ｙ１は，前記第２の２(2)のとおり，本件事故当日の午後３時５０分ころ（本件事故の約３時間前），被告ニッポンレンタカー町田駅前営業所で被告車両を借りていることが明らかであるが，同営業所から本件交差点までの距離は，最短と思われる距離でせいぜい５ないし６キロメートルであり，たとえ道路が混雑していたとしても，直行すれば３０分以上かかることはない（甲４２）。